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ふたつの苺。あなたにひとつ。私にひとつ。
by deuxfraise
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ついに。

3月に、子宮全摘出手術を受けることになった。

40歳を過ぎて受けた検診で子宮頸部の中度異形成が見つかってから約8年間、約3か月に1度ずつ様子を見てきて、今回ついに高度異形成に移行したからだ。
8年間のうちに軽度に戻ったり、高度に入りかけた組織診で中度に戻ったりしていて、まあいずれはと思っていたので驚きはしなかった。

いつもは1か月以上先の予約も取れないのに、高度になってからは年末というのに先生が強制的に予約を入れてくれて話が早かった。
私そんなに一刻を争う状況なの?と思うほどに(そんなわけはない)。

ただ「今度来た時に円錐切除にするか子宮全摘出にするかを決めましょう」と言われた帰り道、ふと思ってしまったのだ。




今、分かれ道に来たんだなと。
こっちは手術してこれからも生きる道、あっちは治療を放棄して人生を近道して終わらせる道、そのT字路に立っていると。

4月には埼玉だ大阪だと盛大なお楽しみの予定があって行く気満々だし、来年は息子が大学受験だ。働かなくちゃ。
でも、もしあっちの道に行ったら、誰も悪くないただ病気のせいにしていつの日かログアウトできる消えてしまえる。

その思いに囚われて、数日間薄い情緒不安定になった。

魔が差したようなものだ。
リアルな生死の選択肢を目の前に置かれたことがなかったから、ついまじまじと見つめてしまった。
どちらもそんなに違いはなく、少しだけ、ほんの少しだけ美しいものにも見えた。
そんな自分がちょっとショックでもあったし、自分らしいなとも思った。

うん。

まあ。

さて。

とは言いつつ、差した魔とやらは先生の「じゃあ手術は3月にしましょう」のひと言でどっかに吹っ飛んでしまった。笑
3月なら安静期間を終えて4月のお楽しみに間に合う!(いぇ〜い)
もしかしたらこの下腹も引っ込むんじゃないの?!(いぇ〜い)

その日は、ちょうど50歳の誕生日だった。
50年前のあの日生まれて、なにはともあれ生きることを定められた。
そして50年後の同じ日、なにはともあれ生きることを自分で決めた。
多分、今までで一番大きな自分へのプレゼントだ。


そんなわけで。
3月に、子宮全摘出手術を受けることになった。


by deuxfraise | 2019-01-12 23:14 | 子宮全摘出手術
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